
こんにちは
感情解放のスペシャリスト 大津美保です。
タッピングはツボをトントン叩きながら、解放したい
感情を口に出していきます。
が、言葉の話せない赤ちゃんや動物にも効果があります
赤ちゃんや動物は言葉が話せないからこそ、どうやったら
落ち着いてくれるのかわからず、もどかしい思いをすることが
多いと思いますが、話しかけながらトントンしていくと、
不思議と穏やかになっていくことが多いのです。
ツボの効果はもちろん、エネルギーが伝わるのですね
そして、子供やペットの問題では、原因は親や飼い主に
あることが多い(耳が痛い)のです。
これからご紹介する症例は海外のものですが、このケースも
問題は飼い主にありました
子犬オットーの車酔い、ですがそれだけではありませんでした。
以下はドイツ在住のマルティナ・ベッヒャーのケースです。
当初は犬の車酔いについてと思われましたが、結果的に、
マルティナの直感的な対応により、家族関係や固定概念にも
良い影響がありました。
マルティナ・ベッヒャー
オットーは生後7ヶ月の子犬で、車に酔ってひどく嘔吐してい
ました。車から降りると数回嘔吐し、その時、私に助けを求め
てきました。オットーは車には決して近づかなくなってしまい
ました。ガレージにも入らなくなり、飼い主が首輪やリードを
つけようとするとそばに行くのを拒むようにさえなったのです。
飼い主のティナは3女の母で、長女は7歳で末っ子は3歳でした。
私が最初にオットーに会った時、オットーの魅力と愛らしさの虜
になりました。オットーが私を舐めたり愛情を示したりして優しく
接してくれるとき、ティナの目に悲しみが浮かんでいるのに気づき
ました。ティナによれば問題は車酔いだけということだったので、
時期が来たらティナの悲しい目について探れるように心に留めて
おきました。そしてオットーの車酔いについてタッピングを始め
ました。
乗ると気分が悪くなるから車が怖いけど、自分はできるだけのこと
をやっている良い犬だし、ティナといても安全だとわかっている。
この文章で数回タッピングをした後、オットー自身はあまり満足
していないという考えが浮かびました。まるでオットーは何が問題
なのかと思っているように。オットーの心に大きな孤独を感じ、
この家族では全く落ち着けないというメッセージを受け取りました。
この考えをティナに伝えました。彼女はオットーは誰もが大好き
だけれど、自分にだけは違うと言っていたのです。オットーはティナに
朝の挨拶をしに来ないし、夜もティナのそばに座ったりすり寄って
きたりしないのに、夫や子供達とは楽しそうに遊んでいるのだそうです。
オットーとの関係について、ティナはオットーが自分や子供にすり寄って
来させないようにしていると話していました。しかし、それは子犬には
ほぼ不可能というものです。オットーがすり寄ってきたとしても、
ティナはオットーから離れ、無視するだけなのです。これは、ドッグ
トレーナーから教えられたやり方だそうです。ティナにすり寄ってくる
のは非常に重要な愛情表現だと伝えると、突然なぜオットーがほとんど
衝動的に自分を舐め始めたのかを理解しました。そこでどうして
そんなに厳しいのか尋ねると、答えはこうでした。ティナの母親は、
犬が擦り寄ると感染症や寄生虫をうつすと言っていたというのです。
そこで代理タッピングを行いました。
オットーの唾液には寄生虫や感染症があるけれども、オットーは
できるだけのことをしている良い子犬です。
犬の寄生虫は大きな問題を起こし、それが嫌いだけれども・・・
感染症や寄生虫や犬をすり寄らせない母親について数回タッピング
をした後で、ティナには大きな変化がありました。「このことに
本当に注意を払っているのではありません。そんなに気にしては
いないのです。そんなに潔癖でもなければ細かいことにこだわっても
ないのです。」ティナは続けてこう言いました。「子供達や子犬の
世話に圧倒されることが良くあって、誰かに譲ろうかと一度ならず
考えたことがありました。」それにオットーに非常に厳しく、従順で
子供達に危害を与えないようにストレスを与えてもいたのです。
そこで子犬をコントロールする必要性についてタッピングをした
ところ、それは元々は子供の頃、家で飼っていた犬が妹を何度か
ひどく噛むことがあったという経験からきていて、それで信頼でき
なくなっているということがわかりました。過去の記憶をたどった後、
最初にオットーの車酔いについてタッピングをして、そのあとで子ども
の頃のトラウマとなった体験についてすることに決めました。車酔い
について代理タッピングを始めたところ、オットーは近くで私たちを見て、
それから眠りました。次のステップは結果を確認するために車で行いま
した。オットーは車に歩いて近づき、ティナが乗っている車にオットーを
引っ張り上げさせてもくれました。車の中でもタッピングを続けると、
落ち着いてよだれを垂らすのをやめ、眠りました。このセッションは、
少しドライブをして終わりました。オットーは多少息を荒げることは
あってもよだれを垂らすことは全くありませんでした。
次のセッションは車に乗った状態で始めました。オットーはかなり落ち
着いていて、嫌がっているようには見えませんでした。再び代理タッピング
をして、私の飼っている犬と一緒に短いドライブをしました。オットーは
かなり年上の犬と一緒にいられることを楽しんでいて、私がタッピングを
している間、車酔いや神経質になることもありませんでした。
3回目に会った時ティナが教えてくれたのですが、オットーは車に乗って
いる10分の間、ずっと静かに落ち着いていたのだそうです。オットーは
ガレージを避けようとすることもなく、ティナに車に乗せてもらったの
だそうです。これは、タッピングをする前ではあり得ないことでした。
さらに前進させるため、残っている乗り物酔いにタッピングをして、
15分車に乗ってほかの犬たちとの散歩に出かけました。オットーは
静かで息を荒げたりよだれを垂らしたりすることもありませんでした。
森の中を歩いている間、ティナと彼女の問題について始めました。
ティナには、子供の頃の犬にまつわる体験をTell the Story Technique
で話すよう伝えました。
最後には、妹が母親の犬に噛まれていたことやそれに対してお母さんが
何もしてくれなかったことについての苦悩は解放されました。ティナは、
自分がオットーに辛く当たっていたのは、オットーも自分の子供を攻撃
するのではないかと恐れていたからだと気付いたのです。数回タッピング
しました。
オットーがいつか私の子供を噛んで、手放さなければならなくなるのでは
ないかと恐れているけれども・・・私はオットーの本当の性格を理解する
ことを選びます。
これまではオットーが私の子供を攻撃し、オットーを手放さなければなら
なくなるかもしれないから、心からオットーを愛せずにいたけれども・・・
オットーに公正なチャンスを与えることを選びます。
散歩は非常に幸せな調子で終わりました。ティナは初めてオットーに対する
心からの愛を感じることを許せるようになったのです。次にオットーは
かなり満足した様子で車に戻り、帰途はずっと調子が良く幸せでした。
数週間後、ティナが電話をかけてくれて、オットーとは非常に良い関係
になり、オットーの車酔いや吐き気は2度と起こらなかったと教えて
くれました。この話を聞くことができて、どんなに幸せだったか想像
してください。EFTのおかげで、この素晴らしい犬の生活は180度
転換したのです。
翻訳 大津美保
https://emofree.com/animals/dog/dog-otto-car-sickness-article.html